オーストリアの赤を取り上げた土曜ワイン会(11/19)を行いました

今月の土曜ランチワイン会を11月19日(土)に行いました。

オーストリアの黒ぶどうにみる品種と畑の個性
ということで、今回はオーストリアの赤ワインを取り上げました。

オーストリアは世界的に評価の高い白ワインの生産地として
見られていますが、近年は赤ワインの評価が高まっています。
とくに地場品種を使ったエレガントな作りが注目されており、
ブラウフレンキッシュ、ツヴァイゲルト、ザンクト・ラウレント
といった品種が有名です。

今回は、ブラウフレンキッシュザンクト・ラウレントを取り上げ、
品種の個性、そして畑の個性を味わって頂きました。

さらに当日は特別ゲストとして、築地場外市場でワインショップ
「酒美土場(シュビドゥバ)」というお店を11/29にオープン予定の
オーストリアワイン大使(ゴールド)の岩井穂純さんにお越し頂き、
一緒にワインの解説をして頂きました。

お出ししたワインは写真の左から
・グロッサー・ワイン ブラウフレンキッシュ サイブリッツ 2012
・グロッサー・ワイン ブラウフレンキッシュ サパリ 2012
・グロッサー・ワイン ブラウフレンキッシュ フォン・リーグル 2012
・ピットナウアー ザンクト・ラウレント ドーフラーゲン 2014
・ジョセフ・エモサー ザンクト・ラウレント 2013
・ヴィーニンガー ウィーナー・ホイリゲ 2016
の6点です。

20121119wines


オーストリアは11月11日の聖マーチンの日にその年の新酒(ホイリゲ)を
解禁するということで、この日はまず、ヴィーニンガーのホイリゲで
乾杯をいたしました。

今年はホイリゲらしい華やかな香りと共に、雨が多かったりという年で、
冷涼な酸とミネラル感が効いたキリッっとした味わいをもっていて、
クラシカルな味わいに仕上がってて、個人的にはとても好きな味わいです。

さて、その後、ザンクト・ラウレントの産地違いでぶどうの個性を
飲み比べて頂きました。

ザンクト・ラウレントはその種の起源がブルゴーニュにあり、
ピノ・ノワールが自然交配して生まれた品種です。
8月10日の聖ローレンスの日のあたりでぶどうが色づくことから
その名前が生まれました。

ピノ・ノワールを祖先に持つため、果皮も薄めで病気や害虫にも
弱く育てにくいブドウですが、上手に栽培するとピノのような
エレガントな赤系果実の味わいにもう少し、土っぽいさっくりと
した野趣のある味わいが特徴で、共通してサワーチェリーのよう
な風味があります。

今回はピットナウアー(ブルゲンラント州ノイジードラゼー地方ゴルス)
と、ジョセフ・エモサー(ニーダーエステライヒ州ヴァーグラム)の造る
ザンクト・ラウレントを味わって頂きました。

この二種は土壌が異なり、前者は石灰に小石などが混じり合う土壌で、
後者はレス(黄土)土壌になっています。

大まかに味わいを比較すると前者はザンクト・ラウレントの特徴を
綺麗に捉えた王道の味わいで、ピノ・ノワールの味に近く、赤系果実
に少し黒系果実のニュアンスもあり、加えて、なめし皮やスパイスなど
の熟成香が少し広がり、高い酸味ともバランスがよく、口に広がる
ミネラル感が後味に残るタイプ。
一方、後者はチェリーなどのエレガントな赤系果実の味わいがメイン
で、高い酸味とさらっと柔らかな質感があり、後味のミネラルが口の
下側に沈む感覚があるタイプで、非常に珍しい味わいのザンクト・
ラウレントでした。

サンクト・ラウレントの代表的な味わいと、土壌により現れる味わいの
違いを皆様に比べて頂くことが出来たかと思います。

次にブラウフレンキッシュで畑の違いを飲み比べて頂きました。

ブラウフレンキッシュはオーストリアで最重要視される黒ぶどうで、
晩熟で長期熟成にも耐える偉大なワインを生み出す品種とされて
います。果皮が薄く生育が難しいですが、赤系果実の果実香味と
黒系果実もやや感じられ、シルキーでしっかりとしたタンニンと
高い酸味が特徴です。熟成を経るとスパイスや動物系の香りなど
が出てくるワインとなります。

今回はグロッサー・ワインの造る同一ヴィンテージ(2012)のもので、
フォン・リーグルという複数畑を合わせたもの、さらに、「サパリ」、
「サイブリッツ」というそれぞれ単一畑のワインをお出ししました。

特にサパリ、サイブリッツの畑の味わいの違いは明確で、飲み比べて
頂いたお客様から「サパリ」の酸味の高さ、「サイブリッツ」の
鉄分を感じる味わいという、まったく異なる風味に同じぶどうであり
ながら畑によってこれほど個性が異なるのかという驚きのお声が
聞かれました。

グロッサー・ワインが所有する畑はアイゼンベルク(鉄の山)と
言われる、オーストリアにおいてブラウフレンキッシュの最高の
銘醸地の一つと言われる場所で、鉄分の多い土壌が特徴で、
サイブリッツで感じられた鉄分のような味わいはこの土壌特有の
ものであると言われています。

これらのワインに合わせて
「寒鰤の照焼きバルサミコ風味」、江戸前鮓も〆もの、煮もの、
ヅケ、炙りなど手仕事をしっかりと加えた7種を召し上がって
頂きました。

料理との相性、また、造り手についての解説も加えながら、
ザンクト・ラウレント、ブラウフレンキッシュについて
深めた会となりました。


ぶどう品種にフォーカスしたテーマについても今後も行って
参りたいとおもいます。

20161119Okada
20161119Iwai


鮓&ワインおーじ
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テーマ : ワイン - ジャンル : グルメ

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