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霜月(11月)「海山コース」献立

海山コースは毎月の月替わりで、当店の紅林店長、青木料理長
そして小熊が、その月に旬を迎える季節の食材を厳選し、
その食材の味わいを生かすべく、創意工夫を凝らして鮓会席として
お出しする壮石の至高のコースとなっております。

2016年 霜月(11月)の献立は下記となっております。

海山 【霜月】 献立

一、 前菜【海宝】
香箱蟹、生牡蠣

二、 お造り
かわはぎ 肝醤油

三、 蒸物
蓮蒸し(車海老、穴子、木耳、銀杏、百合根)

四、 焼物
甘鯛若狭焼

五、 江戸前鮓
季節の美味しいネタを中心に
(北海生蛸、墨烏賊炙り、〆鯖、金目鯛昆布〆、赤貝、本鮪中トロ)


六、 椀物
赤出汁

七、 水菓子

15,000円(税別)

1611海山メニュー

厳選した食材を入荷することから、ご予約日の3日前までに
オーダーを頂きたくお願い申し上げます。

当店の総力を結集し創作する至高のコースをぜひご賞味くださいませ。


鮓&ワインおーじ
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テーマ : 美味しいもの - ジャンル : グルメ

6人のオーストリアワイン大使による「江戸前鮓とオーストリアワイン」の夕べを開催しました

先週月曜日(10/24)の夜に
6人のオーストリアワイン大使による『江戸前鮓とオーストリアワイン』の夕べ
を行いました。

6人のワイン大使ワインの夕べポスター

北から南まで日本各地で活躍するオーストリアワイン
マーケティング協会(AWMB)公認のオーストリアワイン大使が
活躍しておりますが、今回は翌日(10月25日)に控えた
「第3回 オーストリアワイン大試飲会」の前夜祭として、
北は盛岡、南は和歌山からオーストリアワイン大使6名が、
当店 銀座壮石に集結し、江戸前鮓とオーストリアワインの
ベストマッチングを考えてご提案する会を開催しました。

今回は下記のオーストリアワイン大使の面々に集結して頂きました。

 ・上野 久美 (ワインキュレーション(株))
 ・岩井 穂純 (AdWein Austria)
 ・西田 武史 (リゾートトラスト(株)エクシブ白浜&アネックス)
 ・別府 岳則 (カーヴ・ド・リラックス)
 ・松田  宰 (ワインバー アッカトーネ)
 ・岡田 壮右 (銀座 壮石)


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開始前の6人(左から、松田大使、別府大使、岡田、上野大使、西田大使、岩井大使)

伝統の手仕事により旨味を引き出す江戸前鮓、その味わいを
より引立て、さらに広がらせる相乗効果を持つオーストリア
ワイン。今回はそんな素敵なマリアージュ体験を上記6名の
大使が各々考え抜いて披露いたしました。

今回は大使同士の対戦という我々も緊張する第一部と、
各人が考え抜いたマリアージュを一人づつ披露する第二部
の二部構成として進めさせていただきました。


◆ 第一部 ◆
「伝統的江戸前鮓とオーストリアワインのマリアージュ競演」


似通った種類のネタ3種の3貫を一皿とした江戸前鮓を
3皿ご用意し、大使2名が一皿に対してもっとも合うと
思うワインをお出しして、そのマリアージュの良さを
お客様に判定して頂くという対決を行いました。


一、白身 【上野大使 vs. 岩井大使】
  ・平鱸 塩・酢橘
  ・平目 おろしぽん酢
  ・カマス 焼き霜

二、光物 【西田大使 vs. 別府大使】
  ・こはだ 醤油
  ・細魚 昆布〆・柚子
  ・しめ鯖 醤油

三、赤身・蟹 【松田大使 vs. 岡田】
  ・本鮪 赤身
  ・戻り鰹 生姜・薬味葱
  ・ずわい蟹


◆ 第二部 ◆
「大使が織りなす一品一様の江戸前鮓マリアージュ」


6名の大使がそれぞれの考えで季節のネタを用いながらも
伝統にこだわらない手仕事や味付けを施した特別な一貫に
対して、最も合うワインをご提案します。


一、北海生蛸 塩・酢橘 【岡田】

二、活け車海老 塩・穂紫蘇 【西田大使】

三、金目鯛炙り 塩・酢橘 【上野大使】

四、帆立貝 鮑肝塩辛 【別府大使】

五、本鮪 中トロ 醤油 【松田大使】

六、煮穴子 煮ツメ 【岩井大使】



第一部がスタートする前に、前菜としてお出しした秋鮭生筋子の
特製だし醤油漬けに合わせて、オーストリアワイン大使で花巻で
ワイン造りをされている高橋葡萄園の高橋大使が造られている
キャンベルロゼのワインで皆様で乾杯をさせて頂きました。

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高橋葡萄園 キャンベルロゼを解説する松田大使


高橋大使はぶどうと共に作っているお米を特別に送って頂き、
今回の対決のシャリとして使わせて頂きました。


第一部のワインは下記となりました。

一、白身(平鱸 塩・酢橘/平目 おろしぽん酢/カマス 焼き霜)
 ・上野大使:Mehofer Alter Weingarten Gemischter Satz 2014
 ・岩井大使:Sepp Muster Opok 2013

二、光物(こはだ 醤油/細魚 昆布〆・柚子/しめ鯖 醤油)
 ・西田大使:Groszer Wein Gemischter Satz Weiss 2015
 ・別府大使:Nikolaihof Im Weingebirge Grüner Veltliner Federspiel 2014

三、赤身・蟹(本鮪 赤身/戻り鰹 生姜・薬味葱/ずわい蟹)
 ・松田大使:Wachter Wiesler Bela-Joska Blaufränkisch Eisenberg 2012
 ・岡田  :Karl Schnabel Blaufränkisch Hochegg 2011


最初の上野大使と岩井大使の対決はそれぞれの考え方が表れる
面白いご提案となりました。上野大使のワインはヴァーグラム
というレスを中心とする土壌のゲミシュターサッツ(混植混醸
ワイン)。一方の岩井大使はオーストリアの南側に位置する
シュタイヤーマルク特有の土壌であるオポックという土壌で
作られた4種類の品種が使われたものでした。どちらもぶどうが
ブレンドされたワインで、土壌の違いと栽培地域の違いが風味
に反映されたワインでした。

上野大使のワインは酸味、果実味のバランスがよく、優しく
白身の旨味を包み込んで引き立てるという方向、一方の岩井
大使のワインは比較的高めの酸味とミネラルを感じ、白身
の淡白な味わいと合わせたいという考えがわかる相性と感じ
ました。

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白身3種(左から、平鱸、かます、平目)

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解説する上野大使

お客様のご判定では上野大使のマリアージュに軍配が上がりました。


二つ目の対戦である光物も個性あふれる相性となりました。
西田大使のワインはブルゲンラント州のアイゼンベルグ(鉄の山)
と言われる場所で作られているゲミシュターサッツ(混植混醸
ワイン)。別府大使は白ワインの銘醸地ヴァッハウを代表する
造り手のグリューナー・ヴェルトリーナーのワインを出されました。

西田大使の選択したゲミシュターサッツは5種類の品種が混ざって
おり、品種の個性より栽培地の気候や土壌が表現されやすく、
酸味、ミネラル、風味のバランスの良いワインです。別府大使の
ニコライホーフは3日前に抜栓して空気と触れさせていたことで
味わいに複雑さとうま味が増進されていました。両大使共に想像
されたのは、こはだ、しめ鯖に感じる酢とうま味、さらに、さより
の昆布のうま味をワインを合せることでよりうま味を膨らませ、
かつ余韻に長く感じさせようという点だったかと思います。

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光物3種(こはだ、細魚、しめ鯖)

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お客様と楽しむ西田大使

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相性を確認する別府大使

両大使の素晴らしい提案に甲乙つけ難く、お客様の軍配は
引き分けとなりました。


第一部の最後の対戦となった赤身と蟹では同じぶどう品種での
対戦となりました。松田大使のワインは西田大使のワインと同じ
産地であるブルゲンラント州のアイゼンベルグで作られた
ブラウフレンキッシュ。一方、私岡田のワインは、同じ品種の
ブラウフレンキッシュですが、岩井大使のワインと同じ
シュタイヤーマルクで作られたワインです。この対戦も生産地
の気候と土壌の違いによる味わいの方向性の違いがくっきりと
出ました。

松田大使のアイゼンシュタットのワインは鉄分の多い土壌らしく
ワインの風味に鉄っぽさが感じられ、これを鮪の赤身や戻り鰹
が持つ鉄分と寄り添わせたとのこと。私のブラウフレンキッシュ
はオーストリアでは比較的雨量も多いシュタイヤーマルクが生み
出す柔らかい果実味とシリカと石灰が混じった土壌によるミネ
ラル感で優しく寄り添わせる考え方でした。

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赤身と蟹(左から、ずわい蟹、戻り鰹、本鮪赤身)

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土壌を説明する松田大使

ご判定頂いたところでは、私のマリアージュを好まれたお客様が
若干多かったという結果になりました。



続いて、第二部のワインは下記となりました。

一、北海生蛸 塩・酢橘
 ・岡田:Thomas Hareter Sauvignon blanc 2013

二、活け車海老 塩・穂紫蘇
 ・西田大使:DÜRNBERG Blanc de Noir Zweigelt Select 2014

三、金目鯛炙り 塩・酢橘
 ・上野大使:Johanneshof Reinisch Gumpoldskirchner Tradition 2014

四、帆立貝 鮑肝塩辛
 ・別府大使:Heidi Schröck Weißburgunder 2013

五、本鮪 中トロ 醤油
 ・松田大使:Skoff Original Royal Sauvignon Blanc 2012

六、煮穴子 煮ツメ
 ・岩井大使:Thomas Lehner Zweigelt Neusiedlersee 2014

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北海生蛸

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活け車海老

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金目鯛炙り

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帆立貝 鮑肝塩辛

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本鮪 中トロ

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煮穴子 煮ツメ

第二部のご判定は相性が合っていてよかったと思った場合には
拍手を頂くという形式で進めさせていただきました。
幸いなことにどの組合わせにもお客様から大きな拍手を頂く
ことができました。お客様と一緒に味あわせて頂いた私の感想
としても、各大使が非常に考えられて、また、どのように合わ
せるかというコンセプトがよく見えるペアリングでした。

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解説する岩井大使

中でも、お客様から高い支持を受けたのは、上野大使の
脂の乗った金目鯛を軽く炙って塩と酢橘を少量加えたものに、
生産地テルメンレギオンで伝統的に作られるロートギプフラー
とツィアファンドラーという地場品種をブレンドした
グンポルツキルフナーを合せた提案です。金目鯛の甘さのある
脂と繊細なうま味をグンポルツの豊かな香りと高い酸味と
うま味が非常に綺麗にマッチしていました。

また、お客様からも高い評価と個人的にも目から鱗だったのは
松田大使の本鮪中トロに樽熟成させたソーヴィニヨン・ブラン
という組み合わせでした。シュタイヤーマルク地方で作られる
ソーヴィニヨン・ブランの多くはオークの新樽を使わないもの
が多いのですが、このワインは新樽のオーク小樽で14ヶ月熟成
させたというもので、風味にも樽由来の栗やナッツ、カラメル
のような感じがあります。本鮪の中トロにある繊細な脂の甘み
と樽によって風味の豊かさがボリュームアップしたワインが
非常に良く合いました。また、シュタイヤーマルクのソーヴィ
ニヨンらしい高い酸味も相性の良さを補完していたように思い
ます。

各大使の創造性あふれる江戸前鮓とのマリアージュどれを取って
みても学ぶことの多い、まさに目から鱗の提案を見せて頂きました。

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お出ししたすべてのワイン


何よりも提案した大使6人がもっとも楽しませて頂いた一夜と
なりました。

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オーストリアワイン大使6人?、8人に増えています。


今後も江戸前鮓とオーストリアワインのマリアージュの素晴らしい
可能性と美味しさ、そして楽しさを皆様に知って頂けるよう、
このような試みを続けて参りたいと思います。


鮓&ワインおーじ

テーマ : ワイン - ジャンル : グルメ

オレンジワインを取り上げた土曜ワイン会を行いました(10/22)

今月の土曜ランチワイン会を先週土曜日(10/22)に行いました。

「オレンジワインと和食の世界」ということで、今回は
オレンジワイン」を取り上げ、和食、江戸前鮓との相性を
楽しんで頂くテーマでした。

オレンジワインとは耳慣れないワインかと思いますが、
まさしく見た目が白ワインよりもオレンジっぽい濃い色合いをしている
ワインのことで、古代のワインの原型の一つだと言われています。

白ワインは皮と種を取り除いて、ぶどうジュースを発酵させる
ことで醸造することが一般的ですが、オレンジワインは白ぶどうで
赤ワインを醸造するのと同じように、皮や種を入れて発酵温度を
下げずにそのまま発酵させる(醸し発酵)を行っています。

それにより、皮や種からの味わいや色素が取り込まれて、色合いが
濃くなっています。

最近は自然派ワインが多くなっている潮流からも原点回帰という視点で
オレンジワインが注目され、もちろん、オーストリアでも多く造られる
ようになってまいりました。

そのようなオレンジワインについて、今回はゲストスピーカーとして
有名レストラン(神楽坂ラリアンス、外苑前Porutus等)の
ソムリエ、ディレクター、また、オーストリアワインインポーター
など、オーストリアワイン、自然派ワインに多方面から関わる
オーストリアワイン大使(ゴールド)の岩井穂純さんにお越し頂いて
和食、江戸前鮓との相性というテーマで語って頂きました。

161022岩井さんオレンジワイン001


161022岩井さんオレンジワイン002
岩井さんセレクトでお出ししたワインは写真右から、
1. ヒトミワイナリー Dela Orange 2015
(日本 滋賀県東近江市)<デラウェア:100%>
2. イアゴ・ビタリシュヴィリ チヌリ ウィズ スキンコンタクト 2012
(ジョージア カルトゥリ地方)<チヌリ:100%>
3. コス ピトス・ビアンコ 2011
(イタリア シチリア州)<グレカニコ:100%>
4. クリスチアン・チダ ヒンメル・アウフ・エーアデンⅡ スキンファーメンテッド 2014
(オーストリア ブルゲンラント州ノイジードラーゼー)<ミュスカ、ショイレーベ>

1のワインに秋鮭生筋子の鮟肝ぽん酢
2のワインに江戸前穴子と牛蒡の柳川
1~4のワインにネタに手仕事を加えた江戸前鮓7種
(平目、鯖、帆立貝、生筋子、鰹、本鮪、蛸)を合せました。

特に印象的だったのは2のワインと柳川の好相性。
オレンジワインの原点ともいえるジョージアのワインは
土っぽさも感じられるまさにワインの原点的な味わい。
しかし、非常に自然な味わいでミネラルと綺麗な酸味もあるので、
穴子や牛蒡のような土をイメージした食材を使った和食と旨味が
続くという相乗効果がありました。

また、オレンジワインが「醸し発酵」というキーワードから
岩井さんより、漬け込んだり、〆たりという仕事を加えてほしい
というご要望を頂き、そのようなネタを並べさせて頂きました。
そのような江戸前鮓全般とは3のワインが非常に良く合っていました。
土壌特有の塩っぽい味わいと、澄んだオレンジワインの綺麗な
旨味がとても好印象でした。


今後も和食、江戸前鮓との新しい相性の世界を発見していきたい
と思いますので、このようなテーマも続けていきたいと思います。


鮓&ワインおーじ

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本日(10/24)の夜は貸切営業となっております。

本日(10月24日)の夜はイベントでの貸切営業とさせて頂きます。

誠に申し訳御座いません。

店主 敬白

テーマ : 今日の出来事 - ジャンル : ニュース

秋も深まってまいりました

10月も後半となり秋も深まってまいりました。
築地市場に並ぶ食材も美味しい海の幸、山の幸が増えております。


あん肝ぽん酢


銚子産の金目鯛、北海道のみる貝、京都産のしめ鯖


鱧、松茸の土瓶蒸し


気仙沼産の戻り鰹


天草産の車海老

ぜひ、秋真っ盛りの食材をご賞味下さい。

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