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鰤の塩焼き

寒い今の時期に旬を迎える魚のひとつ、(ブリ)。

成長につれて名前を変える出世魚です。
地域によって呼び方が変わりますが、関東での一般的な名称をご紹介すると...

 モジャコ→ワカシ(~40cm)→イナダ(~60cm)→ワラサ(~1m)→ブリ(1m~)

旬のブリは脂が乗っていて、濃厚な味わいの赤身魚です。
含まれる成分は動脈硬化、高血圧などに効果があるとも言われています。

そして様々な食べ方で、それぞれ美味しく頂けるのが鰤。
刺身、寿司はもちろんのこと、照焼き、西京漬け。
頭やアラは、アラ焼き、かす汁、ぶり大根などの煮物に最適です。

そしてこの時期、壮石でお出ししているものの1つが塩焼きです。

この日は佐渡産の良い鰤が入りました。
鰤の程よい脂と、焼き目の香ばしさがうま味を増します。
ぜひご堪能頂きたい一品です。

buri-shioyaki.jpg
(MARO)
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旬を握っております

早いもので2月も今週で最終週です。
寒かった冬も終わりを告げ、春ももうすぐですね。

時が経つのも早いもので、当店「壮石」も2010年に創業し、
来月20日におかげさまで5周年を迎えさえて頂きます。
5周年を迎えるにあたり、日ごろのご愛顧に感謝申し上げるとともに、
5周年イベントを計画中でございます。また、ご案内を差し上げたく存じます。

あっという間の5年ですが、それも日々の積み重ね。

本日も築地市場から仕入れて、旬のネタをご用意してお待ちしております。
今美味しいネタは、寒平目、細魚(さより)、寒鰤(かんぶり)、北寄貝(ほっきがい)、
春子鯛(かすごだい)、白魚、しめ鯖
などです。


1502細魚
「細魚」 柚子皮を振りかけて

1502鯖
「しめ鯖」 青木料理長の熟練の技が光る絶妙のしめ具合


店長の紅林、小熊ともに毎日頑張っております。
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ご来店をお待ち申し上げております。


ワインおーじ

テーマ : お寿司 - ジャンル : グルメ

Tag : 寿司ワイン壮石すし

春を呼ぶサヨリ

 来る2/19は雨水。雪から雨に変わる季節です。
 地域によっては、春一番が吹いて、鶯が鳴き始めます。
 従来、農耕を準備する目安の頃でございます。

 銀座壮石、走りのおススメは瀬戸内産のサヨリです。
 特に、カンヌキと呼ばれる大型(120g以上)で身の付きと脂のノリが良いものを準備しております。
 サヨリが獲れ始めると瀬戸内海にも春が訪れると言われます。
 ちなみに、戸締りに使う閂(カンヌキ)と相似の意で、大型のサヨリはそう呼ばれます。
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 きらきらと 雨は磯打つ さより舟(草間 時彦)

 (まーぼー)

オーストリアワインを代表する造り手が来店くださいました

当店のワインリストはオーストリアが8割を占めております。
日本料理の味わいに寄り添って旨味を引き立てるという魅力に取りつかれ、
オーストリアワイン大使にまで就任した私が、開店当初からオーストリアワイン
積極的にお出ししているのですが、そのような当店に今年に入ってオーストリアを
代表するワインの作り手が3名も来店してくださいました。

まず1月に、オーストリアを代表する黒ブドウ「ブラウフレンキッシュ」による
エレガントな赤ワインを生み出して、一躍世界の脚光を浴びた”Moric”を主催する
ローランド・フェリッヒ氏が来店して下さいました。

日本料理とオーストリアワインのマリアージュを楽しみにされていたこともあり、
私のアテンドで日本の台所といわれる築地市場をご案内させて頂きました。
雨も降りしきる寒い日にもかかわらず、ローランドさんは熱心に場内、場外市場
ともに見学され、場内では各専門店の仲卸の方に産地や味わい、料理で
どのような使い方をするのかなど、熱心に質問をされていました。
日本は魚介類の種類が非常に豊富で、日本人はその産地を細かく区分して
それぞれの味わいを大切にしている点が、自分のワイン造りととても共通している
と感激されていました。

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(写真提供:ヘレンベルガー・ホーフ)

その後、当店ではローランドさんのご友人で今、世界を席巻するレストラン
”noma”のシェフソムリエのMads Kleppeさんと合流して江戸前
会席料理のマリアージュを楽しまれました。

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左がローランド・フェリッヒ氏、中央がMads Kleppe氏

2008年ヴィンテージより出荷を始めた白ワイン”Hausmarke”には、
出汁が芯までしみこんだ聖護院蕪をメインにした炊き合わせとの
組み合わせ、また、Moricの看板ワインでブラウフレンキッシュの赤ワイン
”Blaufrankisch Burgenland”と本鮪のヅケに柚子皮を振った握りとの
組み合わせが抜群と感動されていました。

食後のコメントで、日本料理に向けて、赤ワインだけでなく、
貝殻石灰土壌で作る自分の白ワインも相性が良いことを強く感じたので
生産量を増やしてみたいとも仰っていました。

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左端:白ワイン"Hausmarke"、左から3番目:赤ワイン"Blaufrankisch Burgenland"


そして、今月11日には、ドナウ川沿いの銘醸地、カンプタールと
クレムスタールから、”Hirsch”の5代目当主ヨハネス・ヒルシュ氏と、
”Malat”の6代目当主ミヒャエル・マラート氏が同時に来店して
メーカーズディナーを競演して下さいました。

Hirschはオーストリア最高峰の白ワインのワイナリーで、
世界でもトップクラスです。テロワールを表現した彼のワインの愛好家は
世界に数多といるほどの実力の持ち主です。
また、Malatはクレムスタールに1722年設立された伝統のあるワイナリー
ですが、現当主のミヒャエルは30代半ばと若く、伝統を重んじながらも
新たな挑戦を加えて、伝統と革新を紡ぎだすオーストリアを代表する
若手筆頭格の造り手です。

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ヨハネス・ヒルシュ氏(右)

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ミヒャエル・マラート氏(右)

お二人とも日本料理が大好きとのことで、特にヒルシュさんは
が大好物だそうで、今回のマリアージュを楽しみにされていました。
また、マラートさんはこれまで日本料理に自分のワインが合うと思って
きたが、日本で本物の日本料理と江戸前に合わせてみて、
合うのかどうか緊張していると、開会前に仰っていました。

今回お二人のワイナリーから下記のワインをお出ししました。

Hirsch
1) グリューナー・フェルトリーナー“ハイリゲンシュタイン” 2013
2) リースリング“ガイスベルク” 2010
3) グリューナー・フェルトリーナー “ラム” 2010


Malat
4) グリューナー・フェルトリーナー“ホールグラベン” 2012
5) ゼクト・ロゼ ブリュット (シャンパーニュ方式スパークリング) 2007
6) ピノ・ノワール レゼルヴェ 2010


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左から上記の番号で、4), 1), 2), 3), 5), 6)

お料理はコースで、前菜、お造り、炊き合わせ、揚物、焼物、
江戸前とお出しさせて頂きました。今回は特に食材の食感と
ワインの特性の相性に注目してマリアージュを組み立てたのですが、
中でも、

「北海生蛸、胡瓜、独活、茗荷、トマトの梅肉和え」
 ×「マラート グリューナー・フェルトリーナー“ホールグラベン”2012」
「揚物(毛蟹の甲羅揚げ)」×「ヒルシュ リースリング“ガイスベルク”2010」
「焼物(鰆の西京焼)」×「ヒルシュ グリューナー・フェルトリーナー “ラム” 2010」
「江戸前(特に中トロ、煮穴子)」×「マラート ピノ・ノワール レゼルヴェ 2010」

などの相性がとても印象的に残っています。

マラートさんは最初緊張されていましたが、それも杞憂と終わり、
お二人は料理が進むたびにご自分のワインと日本料理との
相性の良さに驚嘆され、大変に喜び、興奮されていました。

今回のコースでは多彩な食材を用いてその個性を引き出した
お料理としましたので、テロワールを大切にされ、表現される
お二人のワインは、食材ごとに素晴らしい相性を発揮しており、
ナビゲートしてお出しすると本当に秀逸なマリアージュを見せていました。

造り手から直接にワインの造りと哲学を聞き、そして実際に合わせてみると、
日本料理×オーストリアワインの相性の素晴らしさをより深く感じられ、
とても貴重な一日となりました。

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当店店長の紅林を囲んで、左がヒルシュ氏、右がマラート氏

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左から、Estate Wines岩井氏(オーストリアワイン大使)、ヒルシュ氏、Estate Wines代表フォスター氏、小生、マラート氏


以前から引き続きこの3名のワインを当店でもお出ししてまいりますので、
今後も当店の江戸前鮓、会席料理との相性を楽しんで頂ければと思います。


鮓&ワインおーじ

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Tag : 寿司銀座ワインすし壮石

千両、万両

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お正月などに縁起物として飾られる赤い実をつけた植物、皆さまもご覧になった事があるのではないでしょうか。

千両万両と呼ばれるいうこれらの植物。
夏に花を咲かせ、寒い時期に赤い果実が熟します。
壮石でも季節を感じて頂くため、壁掛けなどに飾ることがございます。

千両と万両では果実のなり方が違います。
千両は葉の上に実がなり、万両は葉の下に実がつきます。
下に付く方が重いから、上に付く方が軽いから、などとも言われています。

このほか、実のなり方や数によって百両や十両という植物もあるのですから、
同じ実を見るのでも、様々な感じ方を昔からしていたのですね。
日本人の季節感、モノを感じる鋭さというのが垣間見れるように思います。

壮石でも季節ごとの旬を敏感に取り入れ、
皆さまに美味しいお寿司と料理をご提供していきたいと思っております。

(MARO)