「オーストリアワインと江戸前鮓の相性を探るワークショップ」を開催しました
当店のブログでも紹介させて頂きましたが、一昨日(9月24日)に銀座にて
「第一回 オーストリアワイン・フェスト」を開催いたしました。
私どもオーストリアワイン大使が主催者として、日本にオーストリアワインを
輸入しているインポーターにご協力いただき、オーストリアワインを総勢180種ほど
ご紹介する国内最大のイベントとなりました。
夜にはワイン愛好家の一般のお客様にご来場いただき、
昼は飲食店・酒販店などのプロの方にご紹介する会といたしました。
その昼のプロ向けの時間帯にワークショップイベントとして、
当店にて「オーストリアワインと江戸前鮓の相性を探る」と題して、
当店の料理と江戸前鮓にオーストリアワインを合わせて、その相性の良さを
ひも解くという会をさせて頂き、満員のご来店を頂きました。
当日はモデレーターとして
私と同じく2014年のオーストリアワイン大使である佐野敏高さん(アルルの食堂 urura)、
また、2008年のオーストリアワイン大使である荻野悦司さん(リカーパーク シーザー)
に私を加えた3名で務めさせていただきました。

左から私、荻野さん、佐野さん
ご提供した御食事とワインは、
前菜 生筋子の特製醤油漬け
ライテラー シルヒャー・フリザンテ 2012
煮物 季節の野菜の炊合せ(鮎甘露煮、冬瓜、おくら、蓮根)
セップ・ムスター ヴェルシュリースリング フォン オポーク 2011
揚物 毛蟹の甲羅揚げ
ヴィーニンガー ウィーナー ゲミシュターサッツ 2013
江戸前握り鮓
1.平目、墨烏賊
エルンスト・トリバウマー ゲルバー・ムスカテラー 2013
2.こはだ、しめ鯖
ヨハネスホフ・ライニッシュ グンポルツキルフナー 2012
3.本鮪中トロ、戻り鰹
マラート ブリュット・ロゼ・レセルヴ 2007
4.穴子、玉子焼き
ピットナウアー ザンクトラウレント ドーフラーゲン 2012
クラッハー ベーレンアウスレーゼ キュヴェ 2010
といった、会席料理から江戸前鮓のコースにそれぞれワインを合わせて頂き、
特に、江戸前鮓では4フライトに分けてでご提供いたしました。

会の進行は佐野さんの流れるような優しい語り口での生産者とワインの紹介、
そして私からの食事とワインを組み合わせたポイントを語らせて頂きました。
正直申し上げると、モデレーターを務めている我々が席に座りたくなる会となりました。
料理、鮓それぞれ一つづつ特筆すべき組み合わせを上げたいと思います。
・煮物 季節の野菜の炊合せ(鮎甘露煮、冬瓜、おくら、蓮根)
セップ・ムスター ヴェルシュリースリング フォン オポーク 2011
このワインは何と言っても和食の出汁に相通じる柔らかで芳醇な旨味をたたえています。
ヴェルシュリースリングの柔らかな風味と綺麗な酸、そしてオポークという土壌が生み出す
ミネラル感の立ち方が非常にバランスよく、醸造過程でもフィルタリングせずに上澄みを
ボトリングすることから酵母が多少含まれることにより、うま味成分が長く続きます。
この味わいが、炊合せのベースの出汁、そして、鮎の甘露煮の甘みとプチプチと弾ける卵
のテクスチャーを引き立てます。また、きれいな酸味は、出汁を含ませた冬瓜の透明感ある
味わいとピッタリ。本当に驚くほどの相性を見せてくれたと感じております。
・こはだ、しめ鯖
ヨハネスホフ・ライニッシュ グンポルツキルフナー 2012
グンポルツキルフナーとはテルメンレギオン地区で作られる地場品種ロートギプフラーと
ツァファンドラーをブレンドしたワインです。ジャスミン茶や高貴でエキゾチックな果実の
芳醇な香りなど、非常にボリュームのある香りをたたえており、味わいは綺麗な酸味も
ミネラルもしっかりとあります。この熟成感のようなゆったりとしたボリュームが江戸前の
仕事を施したしめ物である、こはだやしめ鯖の酸味を包み込み、新鮮なこはだに感じら
れる特有の風味を余韻と一緒に長く感じさせてくれました。無論、しめ鯖と合わせると
鯖の脂を引き立てつつ、酸味と喧嘩することなく、しめ鯖本来の味わいを引き立たせて
いました。
これ以外の組み合わせも非常に美味しく、オーストリアワインがいかに和食や江戸前鮓
の味わいを引き立てるワインとなっているかを実感頂けた時間になったのではないかと
思っております。
また当店でも、そして、オーストリアワイン大使としてもこのような和食・江戸前鮓と
オーストリアワインの相性の良さを知っていただくべく、普及に努めてまいりたいと
思います。
鮓&ワインおーじ
「第一回 オーストリアワイン・フェスト」を開催いたしました。
私どもオーストリアワイン大使が主催者として、日本にオーストリアワインを
輸入しているインポーターにご協力いただき、オーストリアワインを総勢180種ほど
ご紹介する国内最大のイベントとなりました。
夜にはワイン愛好家の一般のお客様にご来場いただき、
昼は飲食店・酒販店などのプロの方にご紹介する会といたしました。
その昼のプロ向けの時間帯にワークショップイベントとして、
当店にて「オーストリアワインと江戸前鮓の相性を探る」と題して、
当店の料理と江戸前鮓にオーストリアワインを合わせて、その相性の良さを
ひも解くという会をさせて頂き、満員のご来店を頂きました。
当日はモデレーターとして
私と同じく2014年のオーストリアワイン大使である佐野敏高さん(アルルの食堂 urura)、
また、2008年のオーストリアワイン大使である荻野悦司さん(リカーパーク シーザー)
に私を加えた3名で務めさせていただきました。

左から私、荻野さん、佐野さん
ご提供した御食事とワインは、
前菜 生筋子の特製醤油漬け
ライテラー シルヒャー・フリザンテ 2012
煮物 季節の野菜の炊合せ(鮎甘露煮、冬瓜、おくら、蓮根)
セップ・ムスター ヴェルシュリースリング フォン オポーク 2011
揚物 毛蟹の甲羅揚げ
ヴィーニンガー ウィーナー ゲミシュターサッツ 2013
江戸前握り鮓
1.平目、墨烏賊
エルンスト・トリバウマー ゲルバー・ムスカテラー 2013
2.こはだ、しめ鯖
ヨハネスホフ・ライニッシュ グンポルツキルフナー 2012
3.本鮪中トロ、戻り鰹
マラート ブリュット・ロゼ・レセルヴ 2007
4.穴子、玉子焼き
ピットナウアー ザンクトラウレント ドーフラーゲン 2012
クラッハー ベーレンアウスレーゼ キュヴェ 2010
といった、会席料理から江戸前鮓のコースにそれぞれワインを合わせて頂き、
特に、江戸前鮓では4フライトに分けてでご提供いたしました。

会の進行は佐野さんの流れるような優しい語り口での生産者とワインの紹介、
そして私からの食事とワインを組み合わせたポイントを語らせて頂きました。
正直申し上げると、モデレーターを務めている我々が席に座りたくなる会となりました。
料理、鮓それぞれ一つづつ特筆すべき組み合わせを上げたいと思います。
・煮物 季節の野菜の炊合せ(鮎甘露煮、冬瓜、おくら、蓮根)
セップ・ムスター ヴェルシュリースリング フォン オポーク 2011
このワインは何と言っても和食の出汁に相通じる柔らかで芳醇な旨味をたたえています。
ヴェルシュリースリングの柔らかな風味と綺麗な酸、そしてオポークという土壌が生み出す
ミネラル感の立ち方が非常にバランスよく、醸造過程でもフィルタリングせずに上澄みを
ボトリングすることから酵母が多少含まれることにより、うま味成分が長く続きます。
この味わいが、炊合せのベースの出汁、そして、鮎の甘露煮の甘みとプチプチと弾ける卵
のテクスチャーを引き立てます。また、きれいな酸味は、出汁を含ませた冬瓜の透明感ある
味わいとピッタリ。本当に驚くほどの相性を見せてくれたと感じております。
・こはだ、しめ鯖
ヨハネスホフ・ライニッシュ グンポルツキルフナー 2012
グンポルツキルフナーとはテルメンレギオン地区で作られる地場品種ロートギプフラーと
ツァファンドラーをブレンドしたワインです。ジャスミン茶や高貴でエキゾチックな果実の
芳醇な香りなど、非常にボリュームのある香りをたたえており、味わいは綺麗な酸味も
ミネラルもしっかりとあります。この熟成感のようなゆったりとしたボリュームが江戸前の
仕事を施したしめ物である、こはだやしめ鯖の酸味を包み込み、新鮮なこはだに感じら
れる特有の風味を余韻と一緒に長く感じさせてくれました。無論、しめ鯖と合わせると
鯖の脂を引き立てつつ、酸味と喧嘩することなく、しめ鯖本来の味わいを引き立たせて
いました。
これ以外の組み合わせも非常に美味しく、オーストリアワインがいかに和食や江戸前鮓
の味わいを引き立てるワインとなっているかを実感頂けた時間になったのではないかと
思っております。
また当店でも、そして、オーストリアワイン大使としてもこのような和食・江戸前鮓と
オーストリアワインの相性の良さを知っていただくべく、普及に努めてまいりたいと
思います。
鮓&ワインおーじ
旬の握り
もうすぐ10月を迎え、気温もぐっと下がってまいりました。
秋も中盤に差し掛かり、これからは紅葉に向けてさらに季節が進んでまいります。
秋と言えば食欲の秋です。
今の季節に美味しい握りをご紹介いたします。
まずは、戻り鰹(かつお)です。
こちらは気仙沼産の戻り鰹で脂が程よく身に乗っております。
鉄分を中心とした赤身に、軽い甘みを呈した脂が入ることで全体的にまろやかで
余韻の長い濃い味わいになります。
生姜と薬味ねぎにをつけて召し上がって頂くと、より旨味が増します。

次は、墨烏賊(スミイカ)です。
鹿児島で揚がった墨烏賊(すみいか)です。
墨烏賊はねっとりとしてきめ細かな身が特徴です。
甘みが凝縮されているので、塩で召し上がって頂く方がより美味しさが際立ちます。
上品な甘みのある墨烏賊の身と軽く酢が感じられるシャリの相性が絶妙です。

さらに、今は松輪の真鯖(まさば)が入荷しております。
冬に向けて脂が乗ってくる鯖はこれからも美味しい季節です。
毎日仕入れるたびに鯖の大きさや身の厚み、脂ののり方などを見極めて、
青木料理長が酢での〆具合を決めています。
新鮮な鯖だからこそあまり酢でしめすぎず、程よい頃合いで脂の甘さと
身の旨味を引き立て具合にしています。

美味しい秋のネタを取り揃えて皆様のお越しをお待ちしております。
鮓&ワインおーじ
秋も中盤に差し掛かり、これからは紅葉に向けてさらに季節が進んでまいります。
秋と言えば食欲の秋です。
今の季節に美味しい握りをご紹介いたします。
まずは、戻り鰹(かつお)です。
こちらは気仙沼産の戻り鰹で脂が程よく身に乗っております。
鉄分を中心とした赤身に、軽い甘みを呈した脂が入ることで全体的にまろやかで
余韻の長い濃い味わいになります。
生姜と薬味ねぎにをつけて召し上がって頂くと、より旨味が増します。

次は、墨烏賊(スミイカ)です。
鹿児島で揚がった墨烏賊(すみいか)です。
墨烏賊はねっとりとしてきめ細かな身が特徴です。
甘みが凝縮されているので、塩で召し上がって頂く方がより美味しさが際立ちます。
上品な甘みのある墨烏賊の身と軽く酢が感じられるシャリの相性が絶妙です。

さらに、今は松輪の真鯖(まさば)が入荷しております。
冬に向けて脂が乗ってくる鯖はこれからも美味しい季節です。
毎日仕入れるたびに鯖の大きさや身の厚み、脂ののり方などを見極めて、
青木料理長が酢での〆具合を決めています。
新鮮な鯖だからこそあまり酢でしめすぎず、程よい頃合いで脂の甘さと
身の旨味を引き立て具合にしています。

美味しい秋のネタを取り揃えて皆様のお越しをお待ちしております。
鮓&ワインおーじ
土曜ランチワイン会(9/13)を行いました。
先日、9月13日に毎月恒例の土曜日ランチワイン会を開催いたしました。
今回は、8月末に私がオーストリアワイン大使(ゴールド賞)の副賞として
研修で訪問したオーストリアの注目すべき産地から持ち帰ったワインを
中心に行いました。
第35回
「オーストリアワイン大使による今注目のオーストリアワイン」
今回お出ししたワインは下になります。

左から、
1) Familie Menhard Frizznate Isabelle NV
2) Sattlerhof Gelber Muskateller Klassik 2013
3) Hareter Thomas Chardonnay ohne 2012
4) Muhr-van der Niepoort Carnuntum 2009
あわせて、お料理は下記をお出ししました。
・生筋子の特製だし醤油漬け
・季節の炊き合わせ
・江戸前鮓盛り合わせ
1),3)は研修にて訪問したワイナリーのワインで、畑を見て、醸造のお話をお聞きしたうえで
試飲し、感銘を受けたものです。
今回の研修では今後注目の産地ということで、カルヌントゥム、ノイジードラーゼー、
ライタベアグ、南シュタイヤーマルク、西シュタイヤーマルクといった地域を巡りました。
1)はノイジードラーゼー、2),3)は南シュタイヤーマルク、4)はカルヌントゥムのワインです。
それぞれのワインと料理の相性を自分の実感とお客様のご感想を合せると、
次のようでした。
・生筋子のだし醤油漬け × 1) Menhardのイザベラ フリザンテ

私はこの品種を始めて飲んだのですが、イサベラというラブルスカとのハイブリッド品種を
100%使ったスパークリングワインです。ベリー系のチャーミングな風味が生筋子ととてもマッチ
していました。鮮度の良い生筋子と綺麗な酸味も調和し、ワインの軽い甘みがまた良いのだと
思います。このワインは寿司全般とも相性良く、オールマイティだというご意見もございました。
・季節の炊き合わせ × 3) HareterのノンSO2のシャルドネ

この日の炊合せは子持ち鮎甘露煮、石川芋、はす、おくらをお出ししました。
HareterさんのノンSO2のシャルドネは素晴らしいワインで、皆様に褒めて頂きました。
時間を置くと熟成を経た柔らかなコート・ド・ボーヌの1er Cru以上の白ワインの様な感じでした。
炊き合わせの軽い甘みのある出汁とワインの苦味と旨味は納得の相性で、
特に鮎の甘露煮と石川芋とがワインと抜群の組み合わせとのことでした。
・平目の握り × 2) サットラーホーフのゲルバームスカテラー
南シュタイヤーマルクのゲルバームスカテラーと繊細な白身を山葵で握った鮓は、
マスカット種であることがよくわかる気品ある高い香りと山葵の風味がよく合い、
かつ、香りとは裏腹に辛口で綺麗な高い酸味と苦味を感じるうまみの成分が平目の
味わいとよくマッチしていました。
・穴子の握り × 4) ムア・ニーポートのブラウフレンキッシュ
煮詰めを乗せた煮穴子との相性にお客様が驚かれておりました。
煮詰めの甘さと穴子の脂が乗った感じはムア・ニーポートが主導したエレガントな
赤ワインに非常によく合いました。使われている地ブドウのブラウフレンキッシュ種から
タンニンの抽出を軽くし、かつ、カルヌントゥム東部特有の石灰岩土壌と寒暖差の激しい
気候により生み出された綺麗で高い酸とミネラルが穴子の味わいと対極にあることで、
相性がよかったのだと思います。
今回はたくさんのお客様にお申し込みを頂き、オーストリアの現地で得た最新情報への
興味を持っていただけましたので、また、11月に現地からのワインを交えた会を行いたく
考えております。
次回以降の予定は下記となっております。
◆ 9月27日(土)<満員となっております。申し訳ございません>
第36回 「カナダの銘醸地:オンタリオ州のワインの魅力」
カナダの中でも特に注目されるワイン銘醸地のオンタリオ州。
土壌や気候、ブドウ品種の味わいを素直に表現したオンタリオ州のワインと
江戸前鮓、会席料理との相性をカナダワインの専門インポーターであす、
ヘブンリー・ヴァインズの小串麻由さんとともに楽しみましょう。
◆ 10月25日(土)
第37回 「理性と官能の共存 ドイツの世界」
ドイツワインのイメージは甘口でしょうか?いえいえ、世界でのイメージは違います。
素晴らしい辛口の泡、白、赤が産出される国、それがドイツです。
シャープで理性的なスタイルと官能的で優美なスタイルが共存する国。
専門インポーターを迎え、当日の料理に合わせてドイツの世界を紹介いたします。
ヘレンベルガー・ホーフの宮本駿さんをお迎えしてプレゼンして頂きます。
◆ 11月22日(土)
第38回 「オーストリアワイン大使による今注目のオーストリアワイン(その2)」
9月にご好評でした、オーストリアでの研修にて今注目のワインを披露する
2回目の会を行います。2014年オーストリアワイン大使に任命された小生が、
8月末にオーストリアのワイン産地へ研修へ行った際、見て、聞いて、飲んで
学んだオーストリアワイン事情と今注目のワインをお出しいたします。
◆ 12月20日(土)
第39回 「スパークリング協奏曲 年末編」
毎度ご好評を頂いているスパークリングの会。楽しい日が多くなる年末年始
はますます飲みたくなるかと思います。今のシーズンにお勧めする
スパークリングを取り揃えて飲み比べましょう。
各回ともに、
定員 12名
日時 12:00~14:00
会費 6,000円(税込)
内容 グラスワイン(4~5種)、旬の料理、握り鮓、茶碗蒸し、椀物
担当 岡田 壮右<当店ワイン担当>
2014年オーストリアワイン大使(ゴールド賞)
WSET (The Wine & Spirit Education Trust(英))認定
International Higher Certification
「鮓、和食とワインの最高のマリアージュ」を感じて頂く、
ワインリスト作りやワインイベントを担当。
築地の老舗寿司店 「寿司岩」の創業者が祖父。
<ワイン会キャンセルポリシー>
キャンセルは前日までにお願い申し上げます。
当日キャンセルの場合はお代を頂戴いたしておりますので、
ご了承頂きたく存じます。
鮓&ワインおーじ
今回は、8月末に私がオーストリアワイン大使(ゴールド賞)の副賞として
研修で訪問したオーストリアの注目すべき産地から持ち帰ったワインを
中心に行いました。
第35回
「オーストリアワイン大使による今注目のオーストリアワイン」
今回お出ししたワインは下になります。

左から、
1) Familie Menhard Frizznate Isabelle NV
2) Sattlerhof Gelber Muskateller Klassik 2013
3) Hareter Thomas Chardonnay ohne 2012
4) Muhr-van der Niepoort Carnuntum 2009
あわせて、お料理は下記をお出ししました。
・生筋子の特製だし醤油漬け
・季節の炊き合わせ
・江戸前鮓盛り合わせ
1),3)は研修にて訪問したワイナリーのワインで、畑を見て、醸造のお話をお聞きしたうえで
試飲し、感銘を受けたものです。
今回の研修では今後注目の産地ということで、カルヌントゥム、ノイジードラーゼー、
ライタベアグ、南シュタイヤーマルク、西シュタイヤーマルクといった地域を巡りました。
1)はノイジードラーゼー、2),3)は南シュタイヤーマルク、4)はカルヌントゥムのワインです。
それぞれのワインと料理の相性を自分の実感とお客様のご感想を合せると、
次のようでした。
・生筋子のだし醤油漬け × 1) Menhardのイザベラ フリザンテ

私はこの品種を始めて飲んだのですが、イサベラというラブルスカとのハイブリッド品種を
100%使ったスパークリングワインです。ベリー系のチャーミングな風味が生筋子ととてもマッチ
していました。鮮度の良い生筋子と綺麗な酸味も調和し、ワインの軽い甘みがまた良いのだと
思います。このワインは寿司全般とも相性良く、オールマイティだというご意見もございました。
・季節の炊き合わせ × 3) HareterのノンSO2のシャルドネ

この日の炊合せは子持ち鮎甘露煮、石川芋、はす、おくらをお出ししました。
HareterさんのノンSO2のシャルドネは素晴らしいワインで、皆様に褒めて頂きました。
時間を置くと熟成を経た柔らかなコート・ド・ボーヌの1er Cru以上の白ワインの様な感じでした。
炊き合わせの軽い甘みのある出汁とワインの苦味と旨味は納得の相性で、
特に鮎の甘露煮と石川芋とがワインと抜群の組み合わせとのことでした。
・平目の握り × 2) サットラーホーフのゲルバームスカテラー
南シュタイヤーマルクのゲルバームスカテラーと繊細な白身を山葵で握った鮓は、
マスカット種であることがよくわかる気品ある高い香りと山葵の風味がよく合い、
かつ、香りとは裏腹に辛口で綺麗な高い酸味と苦味を感じるうまみの成分が平目の
味わいとよくマッチしていました。
・穴子の握り × 4) ムア・ニーポートのブラウフレンキッシュ
煮詰めを乗せた煮穴子との相性にお客様が驚かれておりました。
煮詰めの甘さと穴子の脂が乗った感じはムア・ニーポートが主導したエレガントな
赤ワインに非常によく合いました。使われている地ブドウのブラウフレンキッシュ種から
タンニンの抽出を軽くし、かつ、カルヌントゥム東部特有の石灰岩土壌と寒暖差の激しい
気候により生み出された綺麗で高い酸とミネラルが穴子の味わいと対極にあることで、
相性がよかったのだと思います。
今回はたくさんのお客様にお申し込みを頂き、オーストリアの現地で得た最新情報への
興味を持っていただけましたので、また、11月に現地からのワインを交えた会を行いたく
考えております。
次回以降の予定は下記となっております。
◆ 9月27日(土)<満員となっております。申し訳ございません>
第36回 「カナダの銘醸地:オンタリオ州のワインの魅力」
カナダの中でも特に注目されるワイン銘醸地のオンタリオ州。
土壌や気候、ブドウ品種の味わいを素直に表現したオンタリオ州のワインと
江戸前鮓、会席料理との相性をカナダワインの専門インポーターであす、
ヘブンリー・ヴァインズの小串麻由さんとともに楽しみましょう。
◆ 10月25日(土)
第37回 「理性と官能の共存 ドイツの世界」
ドイツワインのイメージは甘口でしょうか?いえいえ、世界でのイメージは違います。
素晴らしい辛口の泡、白、赤が産出される国、それがドイツです。
シャープで理性的なスタイルと官能的で優美なスタイルが共存する国。
専門インポーターを迎え、当日の料理に合わせてドイツの世界を紹介いたします。
ヘレンベルガー・ホーフの宮本駿さんをお迎えしてプレゼンして頂きます。
◆ 11月22日(土)
第38回 「オーストリアワイン大使による今注目のオーストリアワイン(その2)」
9月にご好評でした、オーストリアでの研修にて今注目のワインを披露する
2回目の会を行います。2014年オーストリアワイン大使に任命された小生が、
8月末にオーストリアのワイン産地へ研修へ行った際、見て、聞いて、飲んで
学んだオーストリアワイン事情と今注目のワインをお出しいたします。
◆ 12月20日(土)
第39回 「スパークリング協奏曲 年末編」
毎度ご好評を頂いているスパークリングの会。楽しい日が多くなる年末年始
はますます飲みたくなるかと思います。今のシーズンにお勧めする
スパークリングを取り揃えて飲み比べましょう。
各回ともに、
定員 12名
日時 12:00~14:00
会費 6,000円(税込)
内容 グラスワイン(4~5種)、旬の料理、握り鮓、茶碗蒸し、椀物
担当 岡田 壮右<当店ワイン担当>
2014年オーストリアワイン大使(ゴールド賞)
WSET (The Wine & Spirit Education Trust(英))認定
International Higher Certification
「鮓、和食とワインの最高のマリアージュ」を感じて頂く、
ワインリスト作りやワインイベントを担当。
築地の老舗寿司店 「寿司岩」の創業者が祖父。
<ワイン会キャンセルポリシー>
キャンセルは前日までにお願い申し上げます。
当日キャンセルの場合はお代を頂戴いたしておりますので、
ご了承頂きたく存じます。
鮓&ワインおーじ