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高橋藤一 杜氏

昨日のNHK「プロフェッショナルの流儀」にて、
秋田県由利本荘市の「齋彌酒造店」にて杜氏をつとめる
山内杜氏の高橋藤一さんが取り上げられました。

NHK:プロフェッショナルの流儀
http://www4.nhk.or.jp/professional/

当店、銀座壮石にても高橋藤一さんが仕込む「齋彌酒造店」の純米酒「雪の茅舎」と、
当店が仕入れている酒店「地酒の村井」さんと高橋さんがコラボされている純米吟醸酒「本荘」を
開店以来入れさせて頂いております。

私も、4年前に「齋彌酒造店」さんを見学させて頂き、
その様子を下記のブログでお伝えさせて頂きました。

http://ginzasoseki.blog122.fc2.com/blog-entry-752.html

櫂入れしない、濾過しない、加水しないという3つが無いという
非常に珍しい造りだとブログで書かせて頂きました。

昨夜の放送で、高橋杜氏いわく、日本酒は造るのではなく、
育てるとおっしゃっていて、人が人力で余計なことをせず、
自然の力で作られるとのことでした。そう考えると上記の3つを
行わないことは自明の理なのだと思いました。

特に、櫂入れしないというのは、櫂をいれるとすべてが均一に発酵し、
試験管的に美味しいものが均一に量も多くできるそうです。
一方、発酵を自然にさせることで、発酵が進んだ部分、進んでいない部分
と不均一になり、酒に未熟な部分と適度な部分、過熟な部分といろいろな
味わいが入り、それが全体の調和を生むとのこと。
まさに、自然派ワインの造りと通じるものがあります。

さらに、昨夜の番組では、昨年から仕舞い仕事もしない大吟醸も造りも
はじめられたそうで、日本酒を育てるかということに常に勇気と探究心を
もって進められていることがよくわかりました。

当店も「地酒の村井」さんから高橋杜氏のお酒を進められて、
一目ぼれで取り扱わせて頂きました。

「雪の茅舎」はもちろんのこと、東京ではほとんど飲むことのできない「本荘」も
ぜひ、当店の江戸前鮓、会席料理と合わせてご賞味ください。


鮓&ワインおーじ
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稲をくぐり抜けた水

銀座壮石で人気の日本酒、山口県萩市の蔵元・株式会社澄川酒造場の「東洋美人」です。
淡麗な味わいで、山田錦に由来する程よい米の旨味と上品な透明感を感じさせます。
鱚(きす)や細魚(さより)の鮓(すし)との相性が抜群の純米吟醸酒でございます。

toyobijin_sake20160304.jpg
12-kisu.jpg

(まーぼー)

新政酒造の瑠璃(ラピス)を入荷しました。

秋田の新政酒造から、ラピスを入荷しました。
ラピスとは和名で「瑠璃」、深い青色の美しい宝石を意味します。
rapisu.jpg

さわやかな香りですっきりと飲みやすく、さっぱりとした白身にも相性抜群です。
貴重であまり出回らないため、手に入りにくい純米酒です。
秋田県産「美山錦」100%使用でございます。

銀座壮石では、本日1/19より、一合1,300円でご提供を開始致しました。
機会ございましたらお試し下さい。

(まーぼー)

齋彌酒造店を見学して

先日機会を得て、秋田県由利本荘市にある「齋彌酒造店」を見学しました。

Saiyashyuzo.jpgSaiyashyuzo2.jpg

こちらのお酒に惚れ込み、当店では開店当初から「本荘」という純米吟醸
を入れているのですが、見学させて頂くのは初めてでした。

齋彌酒造店さんは、1902年の創業で110年ちょっとと一般的にみると非常に
長い歴史がありますが、秋田県内では比較的若い創業の酒蔵です。
http://www.yukinobousha.jp/

建物は国の登録有形文化財に指定されている歴史を感じるものです。
中に入ると一番驚くのが、蔵の高低差が約6mもあることです。
敷地内で湧いている伏流水を仕込み水として用いており、一番高い
場所に米を持ち込んでそこから徐々に下に下るにしたがって酒に
なっていくという造りになっています。
Noborikura.jpgNoborikura2.jpg

今回は仕込み終わったタンクを上から拝見させて頂く機会も得たのですが、
見て頂く通り、酒は生き物で発酵している様子がよくわかります。
Hakkou-tank.jpgJyunmaiginjyo.jpg

発酵タンクを見学させて頂きながら、酒造りにおいて、齋彌酒造店が
他の酒蔵と大きな違いが3つあるとお教え頂き、衝撃を受けました。

 1.櫂入れをしない
  ・普通は発酵を促進し、均一化するためにも発酵タンクで櫂入れを
   行うのですが、ここでは、最初の一回だけ櫂で混ぜた後は一切
   櫂入れをしないそうです。
 2.濾過をしない
  ・一般的には炭素濾過などを行って、酒を清浄化させるのですが、
   濾過は一切行わないとのことです。
 3.加水しない
  ・アルコール度の調整等を目的に加水することがほとんどですが、
   齋彌酒造店では発酵が完了した酒を搾ってそのまま出荷する
   そうです。

齋彌酒造店の当時である高橋藤一さんは稀代の名杜氏と言われている方で、
高橋杜氏も含め蔵人たちは春から夏にかけては日本酒用の米作りに精を出し、
収穫後には酒造りにいそしむという生活を送っているそうです。
Toji.jpg

そのような高橋杜氏による上の3つのこだわりは、米、水、麹
が最大限の力を発揮できるよう手助けをすることで、米、水、麹が
はぐくまれた環境(ワインでいうテロワールでしょう)の味わいを
最大限に表現しようという考えなのだと思いました。

酒蔵を一見してすぐにわかることですが、とにかく隅々まで綺麗に掃除が
行き届いています。これは日本酒が醸される過程で米、水、麹以外が
余計なことを起さないよう、徹底的にゴミ、ホコリや雑菌を排除し、
日本酒造りの邪魔をさせないということに結びついています。
そのため、掃除には一切洗剤を用いず、毎日お湯で雑巾がけをしている
とのことでした。洗剤を用いると雑菌のみならず、蔵に住み着く酵母菌
も死滅してしまうからだそうです。

オーストリアワインでも見られる「ビオディナミ」の傾向と同じく、
この齋彌酒造店の酒もそのような哲学で仕込まれていることを知り、
私自身が選んでいる酒の共通性を感じた次第です。


当店で置かせて頂いている齋彌酒造店の日本酒は現在2種類あり、

・本荘 中取り純米吟醸

 こちらは当店に日本酒を各種納めて下さっている、由利本荘市の
 「村井商店」さんが齋彌酒造店で特別に醸してもらっているお酒で、
 一口飲んだ時から惚れ込みました。

 流行でもある辛口ではなく日本酒度では0~+1程度の中口なのですが、
 適度な酸味と爽やかな白い花のような香りとのバランスの良さで、
 口に含むとシャープです。ただ、飲んだ後の余韻が非常に長く、
 そこには円やかな米の旨味が残るという逸品です。
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・雪の茅舎 秘伝山廃 山廃純米吟醸

 齋彌酒造店を代表する銘柄の「雪の茅舎」の山廃です。
 山廃仕込みによる華やかな香りと酸味のバランスに、
 シルキーというか、きめ細やかで複雑な味わいも乗っています。
 インターナショナルワインチャレンジ(IWC)で金賞も受賞しています。
Yukinobosya hidenyamahai   IWC001.jpg


また、時折ですが、齋彌酒造店と高橋藤一杜氏を一躍有名にした
美酒の設計」も入荷することもあります。


是非、江戸前鮓と齋彌酒造店の純米酒との相性をお楽しみください。


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2~4月のワイン会の様子(土曜ランチワイン会/鮓、会席とワインの夕べ)

一昨日の4月20日頃を「穀雨(こくう)」と言い、田畑の準備が整って、
それに合わせて春の雨が降る頃をいうのだそうです。
まさに昨日は大雨となっておりました。もう夏の足音も聞こえてきそうです。

さて、毎月ご好評を頂いている「土曜ランチワイン会」の2、3月の様子と、
先日4月8日に行った「、会席とワインのマリアージュを楽しむ夕べ」
の様子を少しお伝えしたいと思います。


◆ 2月21日(土)
 第41回 「ポルトガルワインを再考する」


ワイン業界が今再び注目する伝統的ワイン産地の一つにポルトガルが
あります。ポルトガルは地場品種のワインを実直に造り続ける姿勢が
再評価されつつあるのです。

この日は西新橋にある有名ワインショップ「カーヴ・ド・リラックス」の
別府岳則氏をお迎えしてポルトガルの基礎から、その魅力までを
語って頂きました。

当日お出ししたワインは下記です。
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左から
アフロス テン ヴィーニョ・ヴェルデ 2012
ニーポート エト・カルタ 2012
キンタ・ドス・ロケス ダン・レッド 2012
キンタ・ド・ヴァラッド レセルバ フィールド・ブレンド 2007

ポルトガルワインの会は当店で初めての試みでした。
オーストリアワイン大使でもあり、ポルトガルワインに造詣の深い
別府さんのワインセレクトに間違いはないものと確信しておりましたが、
料理との相性は抜群でした。当日は、ワカサギのから揚げ、そして、
ふろふき大根と鱈の白子と鰤の田楽味噌をお出ししました。
そして、もちろん江戸前の盛り合わせ。

この日のポルトガルもオーストリアとの共通項があり、
高い酸、綺麗なミネラル感、そして複雑味とうま味成分の存在が
和食の美味しさをより高めるという素晴らしいワインでした。

別府さんの1点1点の丁寧な説明とポルトガルを俯瞰した解説に
お客様皆さまが聞き入られ、また、マリアージュの素晴らしさに
感動されていました。

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◆ 3月28日(土)
 第42回 「理性と官能のドイツの世界(その2)」


シャープで理性的、かつ、官能的で優美なスタイルが共存するドイツワイン。
ご好評いただいた昨年10月の1回目に引き続き、ドイツの専門インポーター
であるヘレンベルガー・ホーフの宮本駿氏をお迎えして、より深い魅惑的な
ドイツの世界をご紹介いたしました。

当日お出ししたワインは下記です。
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左から
フリードリッヒ・ベッカー シャルドネ 2013
フリードリッヒ・ベッカー プティ・ロゼ 2012
フリードリッヒ・ベッカー リースリング ムッシェルカルク 2013
フリードリッヒ・ベッカー シュペートブルグンダー[B] 2011


この日はドイツを代表するシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の
造り手であるフリードリッヒ・ベッカーのワインに特化するという切り口で
ドイツの魅力を語って頂きました。

IMG_2878.jpg

ファルツに畑を構えるベッカー親子は「世界一エレガントなワインを造る」
ことを目標に掲げており、ワインは果実味に溢れていますが、滋味もあり、
非常に綺麗な味わいが特徴です。また、自然農法を実践しているおり、
ワインがテロワールをとてもよく表現しており、硬質で透き通ったような
ミネラル感は唯一無二です。

当日お出しした山菜と稚鮎の天ぷらのもつほろ苦さと、ベッカーの
リースリング ムッシェルカルクがもつミネラル感がとても近い
感覚をもっており、絶妙なマリアージュを披露しておりました。

「ドイツワイン=甘い」という誤解を大いに払拭し、世界最高レベルの
素晴らしい辛口の白と赤の産地であること、そして、和食とこの上ない
マリアージュをもたらすことを感じた会となりました。

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、会席とワインのマリアージュを楽しむ夕べ(4月8日)

毎度ご好評を頂いているこの会は、オーストリアを拠点に活躍中の
ワインジャーナリスト 岩城ゆかり氏とともに、ワインの個性を
ひもときながら、江戸前会席料理の相性を楽しむという趣向で
行わせて頂いております。

今回は
「春のネタとオーストリアン・ニュートレンド」
というテーマで開催いたしました。

IMG_2912.jpg

お出ししたワインは左から、
ライテラー シルヒャー・フリツァンテ 2013
クロスターノイブルク クロスターゼクト NV
ハイサン・ノイマン ゲミシュター・サッツ リート ヴァイスライテン 2012
ムア=ニーポート プレレンキアヒェン 2011
ウヴェ・シーファー ブラウフレンキッシュ ブルゲンラント 2013
ハイディ・シュレック ルスター・アウスブルッフ トゥルナー 2006

ディナータイムに行うこの会は、毎度、ワインに合わせて会席料理
江戸前のコースメニューをお出ししております。この日は、
 一、前菜:旬の前菜三種(桜鯛、山菜、空豆など)
 二、煮物:筍、鯛子
 三、椀物:帆立貝しんじょ
 四、刺身:細魚、青柳
 五、焼物:アイナメの木の芽田楽味噌焼き、板粕の揚物添え
 六、江戸前握り
をお出ししました。

今回はニュートレンドというテーマで、未輸入でオーストリアより
岩城さんが持ち帰られたムア=ニーポートのオレンジワインとの
マリアージュに注目が集まりました。

オレンジワインとは白ワインなのですが、ブドウの果汁と皮、種を
長く漬けておく(スキンコンタクト)ことにより、皮に含まれる
タンニンなどの成分を抽出することで、色合いがオレンジ色になって
いるワインのことです。この造り方は赤ワインの醸造方法に近いものです。
もともとはジョージア(旧グルジア)に端を発するといわれており、
オーストリアのみならず、フランス、イタリア、ドイツ、スロベニア、
クロアチアなどで造られています。

味わいも苦みやうま味そしてスパイシーさが感じられるという特徴が
あるため、この日も脂の乗ったアイナメを木の芽味噌田楽にして焼物
としたもの、さらに、添え物で板粕の揚物など、風味の強い料理との
マリアージュを試しました。

ムア=ニーポートはこのオレンジワインでもあまりスキンコンタクトが
強くなく、色合いもオレンジというより、黄色といった感じで、旨味の
凝縮された酸味の綺麗な白ワインというタイプでした。

結果として木の芽味噌田楽をのせていなアイナメの身が最もよく合って
いました。オレンジワインもそのスキンコンタクト等の醸しの具合が
千差万別で、その程度によって合わせる料理もかなり変わるという印象
でした。

その他、2種のスパークリング、単一畑のゲミシュターサッツ
(混植混醸ワイン)、オーストリアを代表するエレガントな
ブラウフレンキッシュ、日本未輸入の最上級貴腐ワインなど
岩城さんならではのセレクトによる多種多様なワインの提供に
ご参加の皆様も大変に満足されたご様子でした。


土曜ランチワイン会は

・5月23日(土)
 第44回 「オーストリアのピノ・ノワールの実力」

・6月20日(土)
 第45回 「混植混醸ワインの世界」


その後も、
7月18日、9月19日、10月24日、11月21日、12月19日

という予定で今後も行ってまいります。

また、岩城さんの「鮓、会席とワインのマリアージュを楽しむ夕べ」も
夏ごろにまた行わせて頂く予定です。

ブログ、メルマガ、Facebook、店頭にて今後も告知させて頂きますので、
ぜひ、お気軽にご参加頂ければ幸いでございます。


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